レッドロビン [別名]   バラ科 常緑/中木
[高さ] 植栽時:0.9m〜1.5m 庭木高:1.5m〜2.5m

 

 
■庭の景色

 ソメイヨシノの花びらが、道路を真白にするほどに散った後には、急速に新緑の季節に移り変わる。人通りもなく、ひっそりとした静かな住宅街にベニカナメの生垣がいっせいに真紅な新葉を開きはじめると、にわかにあでやかな紅色に染まる。長い生垣続きの道の両側は、何件もが取り決めたかのようにベニカナメの生垣が続き、春の陽光を反射して建物の白い壁すら、うっすらと紅を映しているように見える。 

■植栽のポイント

 ベニカナメモチは、カナメモチの変種で、新芽時にはカナメモチにも増して、真紅な色となる。生長すると、移植が難しくなることもあり、1m前後の苗木を植えて、生け垣とすることが大部分である。仕上がった生け垣は品もあり、新葉の美しさが賞される。以前は関東よりも関西方面で好まれ、使われることが多かったが、近年性質も強く、葉もひと回り大きなレッドロビンという品種が出回るようになって、関西以北でも使用例が増加している。但し、レッドロビンは使いやすいかわりに、葉の大きいこともあって、ベニカナメと比べると上品さにおいて劣るところがある。また、カナメモチは移植がやや容易ないことから、2〜3mの半円形や円筒形に刈り込まれた独立木として利用することがある。新芽は淡い橙色で、落着いた色は和風に合う。

■手入れのポイント

 ベニカナメモチ、カナメモチ、レッドロビンは共に生け垣として利用されることが多く、刈り込みによって整形を保つ。

■その他
紅葉 秋にモミジなどが紅葉するのと異なり、ベニカナメは新葉が紅く紅葉する。同様の樹木はいくつか見られ、モミジのデショウジョウ、オオバベニガシワ、アカメガシワ、モッコクなどが数えられる。
病害虫 病害としてごま斑点病、褐斑病、すす粒など。虫害としてはチャハマキによる被害がある。
 
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